2024年09月09日

あなたの知らないビジネス探訪-vol.31-

数々のビジネスを成功に導き、写真家としても活動している菊池英俊さんに迫る

 
世の中にはさまざまなニーズが存在し、多種多様なビジネスがあります。
業界内の人々にとっては当たり前のことでも、業界外に出てみると知らないことばかりです。

今回はTEPCO i-フロンティアズ株式会社の代表取締役の菊池英俊さんへ取材しました。

菊池さんには、事例取材の際にもご登場いただきましたが、今回は菊池さんに焦点を当てて深堀していきます!
プライベートでは写真家としても有名な菊池さん。写真を始めた頃のお話や撮影した当時のエピソードにも迫ります。

是非、お楽しみください!

※この記事は、AIのスペシャリスト國本知里さんの協力を元に、
スマートソーシャルが開発したインタビュー生成AIサービスを利用して85%をAIで作成しています。

スマートストーリー

菊池 英俊 KIKUCHI HIDETOSHI京都大学工学部化学工学科卒業後、リクルートにて、様々なビジネス経験を積み、その後ICMG前身アクセル創業に参画。現在、TEPCO i-フロンティアズ 代表取締役社長とICMG 執行役員を兼務。

 

 

リクルートでの過去とICMGの成長

中島

現在はどういったお仕事をされているのでしょうか?

菊池さん

現在は、TEPCO i-フロンティアズ株式会社の代表取締役として経営に参画しています。
また、株式会社ICMGグループの執行役員も兼務していて『共創によるイノベーション創出・事業創生』をメインテーマに事業運営を担当しています。

中島

精力的に活動されているんですね!
弊社代表の酒井とはリクルート時代からの繋がりとの事ですが、リクルートでは何をされていたのでしょうか?

菊池さん

そうですね!リクルートの同期は約850人程おり、酒井さんはその中の1人で今も仲良くさせて貰っていますね(笑)
当時のリクルートは、通信事業やスーパーコンピュータのタイムシェア事業なども行っていて、今で言うとAWSの前身のようなサービスも提供していました。私は数ある事業の中で大きなシェアを占めていた人材サービスを担当していました。

中島

同期が850人ですか…!会社が大きい分、規模が大きいですね!
具体的にどういった業務を行っていたのでしょうか?

菊池さん

百科事典のような求人広告誌を作成していましたね(笑)
タウンページ8冊分くらいの量があり、96年にネット事業が出るまではこの事業を主力に行っていました。

中島

当時はどのように求人情報を紙媒体で提供していたんですか?

菊池さん

当時は各クライアント先にリクルートの営業が企業訪問して求人広告を提案し、それが雑誌になって本屋さんに置かれたりしました。新卒の場合は、学生さんの下宿先や自宅に会社情報が載った分厚い求人情報の本を無料で配っていたんです。

中島

へえ~!学生に配っていたんですね。リクルートには結局何年在籍していたのでしょうか?

菊池さん

リクルートには10年ほど在籍していました。
リクルートに10年いるというのは、当時の同僚の皆さんと比べ長い為、比較的珍しい方でしたね。

菊池さん

リクルートは10年で辞めようと思っていたので、退職後にゆっくり考える時間を持とうと思いました。
退職するときに退職金と早期退職支援制度の1000万円、さらにリクルート株もあったので、次に何をしようかゆっくり考えることができましたね。その間、親戚の会社の新しい事業の立ち上げを手伝ったりもしました。

中島

退職金と株もあるのですか…!それからどうなったのでしょうか?

菊池さん

アクセル(現ICMG)という、ベンチャーキャピタル的な事業と知的資本をテーマにしたコンサル企業の創業期に参画しました。
わかりやすく申し上げると、会社の健康状態を分析し、強みや弱みを見つけて新しい事業を生み出す力を分析するといった感じです。北欧最古の保険会社で生まれた経営手法ですが、日本で展開するライセンスを取得してスタートしました。
昨今注目を浴びている人的資本経営にも通じるものです。

中島

なるほど。ICMGに入ってからはどんなお仕事をされてたんですか?

菊池さん

ちょうどその時期に、経営の立て直しに苦しんでいた大手製造グループのH社にどっぷりと入り込んで仕事をしていました。
当時はドル円市場が1ドル70~80円くらいで円高の時代でした。H社は膨大な数の製品を扱っていて、当時は43の事業部がありました。円高が進行する中で厳しい状況の部門が増え、知的資本のフレームワークを使って事業の強みと弱みを分析し、どうすれば復活できるかをH社の皆さんと一緒に考えて実行する。そんな仕事をしていました。

中島

43個もある事業部の分析は大変そうです…!その後H社はどうなったんですか?

菊池さん

H社の事業一つ一つに合った改革の道筋を見出し、彼らが実行していく中で、徐々に回復していきました。
実は私達が関わる前に、大手のコンサルに頼んでいたそうなのですが、海外と日本の環境やカルチャーが違う為に上手くいっていなかったそうなんです。そこで私たちはH社の皆さんと一緒に取り組んで、同社に合った経営改革の手法を共同で開発しました
2002年後半からは、会社のほぼ全てのリソース投入を依頼されるようになり、それがICMGの成長にもつながりましたね。

中島

凄いですね!一緒に成長をしていったとの事で、会社間の絆も強そうです。

菊池さん

そうですね!
H社の方達からも「H社社員よりH社のことをよく理解している」と言われてました(笑)

 

旅と写真がライフワーク

 

中島

写真家としての活動についても教えていただけますか?

菊池さん

写真は昔から好きでした。
母方の祖父がフィルムカメラを持っていて、当時レンズや一眼レフがとても高価な時代だったのですごく憧れていたんです。
写真ってビジュアルに訴求力があり、文字も何もないのに引き込まれるのが好きでした
社会人になってからは、仕事も忙しくなり子供も小さかったので、気付けば家族写真を撮る時くらいしかカメラに触るタイミングが無くなっていましたね。

中島

写真を再び本格的に始めるきっかけは何だったんですか?

菊池さん

H社のプロジェクトを10年ほどやり切った後、一時期ICMGを離れることになりました。東日本大震災が起きた頃のことです。
大変に多くの方が亡くなり、いつ何が起きるかわからないということを実感しました。

菊池さん

一方、瓦礫の中から救出された赤ちゃんの写真や、瓦礫の中に入っていく宅急便の車など、ニュースやメディア報道の中で紹介される報道写真をたくさん見る中で、私自身が希望をもらえていることに気づき、それで、自分も誰かに元気を与える写真が撮れたらいいな、とぼんやり思いました。

菊池さん

さらに、震災の傷痕が生々しく残る2011年7月、女子サッカーのなでしこジャパンがワールドカップで優勝をし、日本中が勇気や元気を貰いました。フラッシュの光と紙吹雪が舞う中に国旗をまとった澤選手が写っている写真を見た時、私も勇気を貰い本気で写真を撮ろうと決意しました。

中島

確かに、なでしこジャパンが優勝したというニュースは日本に希望を与えましたよね。
澤選手がトロフィーを掲げている紙面もよく覚えています。具体的にどんな写真を撮るようになったんですか?

菊池さん

人の気持ちに訴えかけるような写真を撮りたいと思い、自分が感動できるシーンに身を置いて写真を撮るようになりました。
元々写真を撮るのが好きだったというのもあり、写真活動優先で仕事は二の次になってしまいました(笑)
現在は、旅と写真をライフワークにしています。

中島

すごいのめりこんでますね(笑)
特に印象的な旅行体験や撮影エピソードがあれば教えてください。

菊池さん

特に印象的なのは、北海道の野付半島で撮った鹿の写真です。
ほとんど人家がなく、野生動物とバードウォッチングができるような場所です。

菊池さん

冬になると内海が凍る地域で、この写真を撮った時は番を持たない雄鹿達の群れがいたんです。
普段はエサを探すため下を向いて歩いている鹿たちが、撮影ドローンに気づいて一斉にカメラの方を向いてくれて撮れたんです!
この写真はアメリカのインスタグラムの公式アカウントにピックアップされ、170万いいねが付きました。

中島

鹿の表情が好きです!背景の雪がライトアップの役割をしていてとても引き込まれますね!

菊池さん

他にも静岡県側から撮った富士山の写真があって、これも思い出深い写真ですね。

菊池さん

この写真はグーグルの壁紙にもなっています。アメリカのワシントンのスミソニアン自然史博物館で開催されるフォトコンテストで日本からのグランプリとして1年間飾られてもいました。

中島

すごい!確かに躍動感というか切り取ったみたいでとても綺麗です!

菊池さん

ありがとうございます(笑)
写真って、同じ場所にいて同じカメラを使用していても、撮る人によって撮れるものが全然違うのが面白い所だと思います

 

Direct Air Capture(DAC)で持続可能な社会を

 

中島

今後の菊池さんのプロジェクトや目標についても教えてください!
将来の展望や志向についてお話しいただけると嬉しいです。菊池さんが、今後実現したい事はありますか?

菊池さん

そうですね、今は気候変動が大きな問題になっていますが、この課題解決に貢献するテーマに、使命感を持ってここ数年取り組んでいます。

ICMGでは米国のDAC企業・Aircapture社との協業を進めていて、カーボンニュートラルを実現するために、大気中に堆積しているCO2を回収・除去することが必要になるのですが、その鍵になるのがDAC(ダイレクトエアキャプチャー)という技術です。
この技術は空気中のCO2のみを取り除くもので、カーボンニュートラルを実現するために必要となる最後のピースだと考えられています。

中島

壮大な活動ですね!最近どこでも異常気象が見られます・・・。

菊池さん

そうですよね、 このプロジェクトは立ち上げ準備だけでも3年かかりました。
これを日本とアジアで広げることが私たちのミッションになっています。今は製造、エンジニアリング、エネルギー、コンクリートなど、様々な業界の企業とDACの活用について協議を進めているところで、私の仕事面のライフワークとなっています。

中島

是非応援させてください!

菊池さん

ありがとうございます。既に現時点で極端な気候変動が起きていて、国が水没するという危機も現実に起こっています。
まずは気候変動を緩和させるためにも、地球に安全に住む為にも、いろんな取り組みを総動員してカーボンニュートラルを絶対に実現しなければなりません。

中島

具体的にはどのような取り組みが進められているのですか?

菊池さん

ガス業界では、空気からCO2を取り出してガスを作ることを考えていますし、自動車業界でも水電解で作った水素とキャプチャーしたCO2を使ってガソリンを再生成する取り組みなどが進められています。エネルギーの作り方にとどまらず、多くの産業に置いてサプライチェーンの構造転換がここ10年、20年で相当進むと思いますよ。

中島

人類でエネルギーを生み出せるようになったら地球も元気になって、この先ずっと地球にいられますね!

菊池さん

そうですね。社会が持続可能なエネルギーを作り出すためには、これが重要な一歩になると思います
今後も、DAC技術の社会実装を形にできるよう注力していきます。

中島

菊池さん、本日はありがとうございました!

菊池さん

ありがとうございました。

今回の発見

  1. 長く続くビジネス関係が成功のカギ、関係を大切にする
  2. 人によって異なる感性や魅力がある、故にいろんな物があって面白い
  3. CO₂を回収・除去する、DACに今後も注目!

今回の記事いかがでしたでしょうか?

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