世の中にはさまざまなニーズが存在し、多種多様なビジネスがあります。
業界内の人々にとっては当たり前のことでも、業界外に出てみると知らないことばかりです。
第24回目は、株式会社てくてくグループ代表の桑田 浩明さんに取材いたしました!
「『好き』からはじまる。」をビジョンに掲げ、クリエイティブ×福祉の可能性を広げる場づくりをしているという桑田さん。
創業した就労支援施設では、敢えて利用者さんへ“普通”の対話を行っていると言います。B型事業所として、職員と利用者さんの支援するされる関係性を崩したフラットな関係にも注目しました。また、「ちょこクリ」や日本アニメ産業への挑戦など、困り事をお互いで助け合える社会を作っていきたいという熱い想いや桑田さんがこれから広げていきたい活動についてもお伺いしました!
※この記事は、AIのスペシャリスト國本知里さんの協力を元に、
スマートソーシャルが開発したインタビュー生成AIサービスを利用して85%をAIで作成しています。
ぜひ、内容を楽しんでみてください♪
桑田 浩明 KUWATA HIROAKI株式会社リクルートマネジメントソリューションズ(人材開発・組織開発)にて、マーケティング、営業、営業マネジメントを担当。その後、障がい福祉業界3社にて、事業責任者、CHRO等を歴任。2022年にサブカルチャーが色濃く残る中央線沿線にて、てくてくグループ(株式会社てくてくの森、株式会社てくてくLab)を創業。『好き』からはじまる。をビジョンに掲げ、「クリエイティブ」×「福祉」の可能性を広げる場づくりをしています。
クリエイティブ×福祉という新しい形
桑田さん、現在はどういった活動を行っているのでしょうか?
主に2つの活動を行っています。障がいを持つ方への就労支援事業とサブカル系のクリエイティブ制作事業です。
クリエイティブ制作事業で受注した仕事の一部を障害のお持ちの方へ提供しています。
クリエイティブ制作事業で受注した仕事の一部を障害のお持ちの方へ提供しています。
サブカル系クリエイティブの支援事業を始めたきっかけは何ですか?
自分自身がアニメやマンガなどのいわゆるサブカルチャーが好きでして。以前、福祉の仕事に従事していたときに、
障がいを持つ方々にサブカルチャーが好きな人やクリエイティブが得意な方が多いことに気づいたんです。
そこで、サブカル系クリエイティブと障がい者支援を組み合わせた活動をしてみたいと思ったのがきっかけです。
障がいを持つ方々にサブカルチャーが好きな人やクリエイティブが得意な方が多いことに気づいたんです。
そこで、サブカル系クリエイティブと障がい者支援を組み合わせた活動をしてみたいと思ったのがきっかけです。
素敵な組み合わせですね!利用されている方はどのような方が多いんですか?
20代から30代の若い方が多いです。イラスト、動画、3Dなどの制作を通じた訓練を行っています。
普通の仕事というよりは、就労に向けたリハビリの一環として、日中活動すること自体に価値を置いている方が多いですね。
B型事業所なので、引きこもりの方などがまずは就労に慣れて貰えるような入口機能に特化した施設になっています。
普通の仕事というよりは、就労に向けたリハビリの一環として、日中活動すること自体に価値を置いている方が多いですね。
B型事業所なので、引きこもりの方などがまずは就労に慣れて貰えるような入口機能に特化した施設になっています。
なるほど、就労に慣れる為の施設なんですね!
御社のHPを拝見したのですが、利用者の方達がのびのびと活動されていましたね!
御社のHPを拝見したのですが、利用者の方達がのびのびと活動されていましたね!
そうなんです。利用者さんには、それぞれの”好き”をきっかけに社会との接点を持って貰えればと考えています。
感性を失った状態で既存の制度を選択するのではなく、感性を取り戻した状態で健全な選択をして欲しいと思っています。
利用者さんは自分の感性を否定されてきた方が多いなと私は感じています。
なので、どんな入口でも良いので自分の好きなものに没頭して感性を大切に育てていって欲しいですね。
感性を失った状態で既存の制度を選択するのではなく、感性を取り戻した状態で健全な選択をして欲しいと思っています。
利用者さんは自分の感性を否定されてきた方が多いなと私は感じています。
なので、どんな入口でも良いので自分の好きなものに没頭して感性を大切に育てていって欲しいですね。
自分の感性を大切にして生きるって素敵です…!何かそう思う出来事があったのでしょうか?
実は私は生まれつき手に軽い障害があるんです。
ただ、医療的には障害はあるんですが不便と感じる事もなく生きてこれたので、社会的には障害が無い状態です。
でも、親や友人や会社など環境に恵まれてのびのび自由にやってこれたことを30代後半くらいから急に実感をしたんです。
これは貰い過ぎだな、何か恩返しがしたいなと。
自分の感性を大切に生きるって難しいですが、障害がある無しに関わらず、周りの人達にはそう生きて欲しいと願っています。
ただ、医療的には障害はあるんですが不便と感じる事もなく生きてこれたので、社会的には障害が無い状態です。
でも、親や友人や会社など環境に恵まれてのびのび自由にやってこれたことを30代後半くらいから急に実感をしたんです。
これは貰い過ぎだな、何か恩返しがしたいなと。
自分の感性を大切に生きるって難しいですが、障害がある無しに関わらず、周りの人達にはそう生きて欲しいと願っています。
感性のままに生きれる場所を提供している1つに、恩返しがあるんですね。
普通に接する事が一番のリハビリ
現在、利用者さんにはどんな環境で働いてもらっていますか?
一日4時間ほど、昼休みも含めて10時から15時までの間で働いてもらっています。
コミュニケーションはどのように取っていますか?
特別なコツはないのですが、スタッフと利用者さんとの間にフラットな関係性を築きつつ普通の対話を心がけています。
「ここにいると自分が障がいを持っていることを忘れてしまう。」
「スタッフが普通に話してくれるから、自分も普通なんだと思えるし、働く事への恐怖を払拭できた。」
と利用者さんからお声をいただくこともあります。
「ここにいると自分が障がいを持っていることを忘れてしまう。」
「スタッフが普通に話してくれるから、自分も普通なんだと思えるし、働く事への恐怖を払拭できた。」
と利用者さんからお声をいただくこともあります。
あえて普通に接することで、それが利用者の助けに繋がるんですね。
支援者と障がいを持つ者が一緒にいると、構造的に支援をする人/受ける人という関係性が生まれてしまいます。
利用者にとってケアや配慮は必要ですが、支援する・される関係性が生まれて、支援されることに適応してしまうと、
本来持っている生きる力を削ぐ結果となり彼らの為にならないんです。
その為、てくてくはスタッフと利用者さんのフラットな関係を目指しています。
利用者にとってケアや配慮は必要ですが、支援する・される関係性が生まれて、支援されることに適応してしまうと、
本来持っている生きる力を削ぐ結果となり彼らの為にならないんです。
その為、てくてくはスタッフと利用者さんのフラットな関係を目指しています。
なるほど。 利用者さんが支援されたままの状況が、将来を考えた時に一番支援にならないんですね。
会社を創業しようと思ったきっかけは何ですか?
後天的な心の障害は、学校や企業などの既存組織に馴染めないことが原因で発症することも多いです。
既存の学校や企業などの組織に馴染めず今はひと休みしている方に、
環境が変わらないなか本人の適応だけを求めることに違和感を感じたのがきっかけです。
既存の学校や企業などの組織に馴染めず今はひと休みしている方に、
環境が変わらないなか本人の適応だけを求めることに違和感を感じたのがきっかけです。
また、以前働いていた会社で企業向けに人材開発や組織開発をしていくなかで、
資本主義を前提とした企業や雇用という構造そのものに難しさを感じていました。
企業は巧妙に人を手段化するんですよね。
資本主義を前提とした企業や雇用という構造そのものに難しさを感じていました。
企業は巧妙に人を手段化するんですよね。
仕事に人を合わせるのではなく、人に仕事を合わせる。そんな組織を作れないかなと!
「世界は誰かの仕事で出来ている」のなら、仕事の起点は人間であってほしいなと中二病のようなことを考えていまして…(照)
それを外部の人間として企業を支援するのではなく、自分達の会社で実現できないかなと思ってこの会社を立ち上げました。
「世界は誰かの仕事で出来ている」のなら、仕事の起点は人間であってほしいなと中二病のようなことを考えていまして…(照)
それを外部の人間として企業を支援するのではなく、自分達の会社で実現できないかなと思ってこの会社を立ち上げました。
働く人を主役にした企業なのですね。福祉施設にしたのは、どういう経緯があったのですか?
ご縁あって福祉サービスを3社ほど、現場・事業責任者・人事役員の立場で行った経験が大きいですね。
あらためて仕事のやりがいだったり、現場で働いている方の人間性の素晴らしさを実感しました。
一方で、経営者に近い所も経験して感じたのですが本来の目的より行政から求められる表面的な基準に対応することに追われて、
福祉ではなくただ、仕組みとしての福祉サービスの提供で手一杯という方も多いです。
そして、税金を使っている事業なのでどうしても給与が上がりにくい。青い鳥を求めて業界内で転職を繰り返す方も多いです。
こんな素晴らしい仕事をしているのになんでだろう?と…。元々、人材・組織開発の会社にいたので、
働き方だったり、組織の在り方でスタッフや利用者さんはもちろんのこと、地域にも愛される会社を作りたいという思いもありましたね。
あらためて仕事のやりがいだったり、現場で働いている方の人間性の素晴らしさを実感しました。
一方で、経営者に近い所も経験して感じたのですが本来の目的より行政から求められる表面的な基準に対応することに追われて、
福祉ではなくただ、仕組みとしての福祉サービスの提供で手一杯という方も多いです。
そして、税金を使っている事業なのでどうしても給与が上がりにくい。青い鳥を求めて業界内で転職を繰り返す方も多いです。
こんな素晴らしい仕事をしているのになんでだろう?と…。元々、人材・組織開発の会社にいたので、
働き方だったり、組織の在り方でスタッフや利用者さんはもちろんのこと、地域にも愛される会社を作りたいという思いもありましたね。
現場経験がある方が経営者だとスタッフさんも安心しますね。現在はどういう企業からの受注がありますか?
楽天グループ様から、福来エマちゃんというVtuberの企画・動画制作・グッズ制作等を受注しています。
最近は、デイヴィッドプロダクション様からアニメーション制作の仕上げ業務も受注しています。
他にはWEBのバナー・サムネイル、企業の採用PV、個人の結婚式動画など、様々な案件を手掛けています。
最近は、デイヴィッドプロダクション様からアニメーション制作の仕上げ業務も受注しています。
他にはWEBのバナー・サムネイル、企業の採用PV、個人の結婚式動画など、様々な案件を手掛けています。
以前はどのような仕事をされていたのですか?
人材開発や組織開発を生業とするリクルートソリューションズでマーケティング、営業、マネジメントをしていました。
15年ほど在籍して、仕事も仲間もお客様にも恵まれて今でも大好きな会社です。
ただ、知らず知らずリクルートという看板にあぐらをかいたり、人を手段化していたなと思います。
今では猛省をしていますが、いわゆるパワハラマネジャー時代もありました。
ここで幅広い業界にて、人に対して熱い想いを持った方々と事業推進や人・組織を巡って仕事ができた経験は、
現在の事業にとても生きています。
15年ほど在籍して、仕事も仲間もお客様にも恵まれて今でも大好きな会社です。
ただ、知らず知らずリクルートという看板にあぐらをかいたり、人を手段化していたなと思います。
今では猛省をしていますが、いわゆるパワハラマネジャー時代もありました。
ここで幅広い業界にて、人に対して熱い想いを持った方々と事業推進や人・組織を巡って仕事ができた経験は、
現在の事業にとても生きています。
福祉×無限大。ちょこっとクリエイティブで皆を幸せに
サブカル以外にも福祉とかけ合わせたいテーマはありますか?
サブカルチャーであることには拘っていきたいです。マジョリティに馴染めない人の社会への入口になりたいと思っているので、時代に合わせたテーマを探していきたいと思っています。
確かに、サブカルチャーって時代によって変化していきますもんね。どんな組み合わせになるのかは無限大ですね!
これから超えていかなければならない課題や壁はありますか?
社会が変わらないことが最大の壁ですね。障がいがある人が生きづらい社会を変えていく必要があります。
困りごとをお互いの持ちもので助け合える社会づくり・地域づくりを目指しています。。
困りごとをお互いの持ちもので助け合える社会づくり・地域づくりを目指しています。。
今後していきたい事はありますか?
現在、ちょこっとクリエイティブの略で「ちょこくり」という活動をしているんです。
僕たちが大切にしたいと思っている地域の飲食店に掲示物やイラストを勝手にプレゼントするという活動で、
それの拡大をしていきたいです。
プレゼントしたら店主さんだけでなく店員さんやお客様も喜んでくれて、多くのお店が飾ってくれるんです。
飾ってくれたお店には利用者さんも連れて行くんですけど、そしたらまた店主やお客様が褒めてくれて、
ちょっと食事をサービスして貰ったりもするんです。そのような活動を通じて、
利用者さんが自分はクリエイティブで喜びを提供できる人間なんだと自信を持つきっかけにもなります。
僕たちが大切にしたいと思っている地域の飲食店に掲示物やイラストを勝手にプレゼントするという活動で、
それの拡大をしていきたいです。
プレゼントしたら店主さんだけでなく店員さんやお客様も喜んでくれて、多くのお店が飾ってくれるんです。
飾ってくれたお店には利用者さんも連れて行くんですけど、そしたらまた店主やお客様が褒めてくれて、
ちょっと食事をサービスして貰ったりもするんです。そのような活動を通じて、
利用者さんが自分はクリエイティブで喜びを提供できる人間なんだと自信を持つきっかけにもなります。
なるほど。何だか地域との繋がりが出来るほっこりした活動ですね。
そうですね。地域にとっては障がい者(個人)との繋がりが出来て、お金だけではないやり取りが出来るんですね。
隣の人は素敵な人かもしれないという認識が生まれたり、だったら自分も何か出来るかもしれないと思うきかっけになったり。
誰かの生きづらさに対してお互いの持ち物を共有し合う共感資本社会に一歩近づくための草の根活動です。
隣の人は素敵な人かもしれないという認識が生まれたり、だったら自分も何か出来るかもしれないと思うきかっけになったり。
誰かの生きづらさに対してお互いの持ち物を共有し合う共感資本社会に一歩近づくための草の根活動です。
また、本物の日本のアニメ産業に貢献したいと思っています。
危機的な人材不足問題を抱えるアニメ業界へ、利用者さんの技術ややる気を繋いで制作に貢献出来たらと。
利用者さんも本物のアニメ制作に貢献出来たら嬉しいと思いますし、仕事の価値をより感じてくれるかも知れません。
アニメ業界の低単価・人材不足は深刻で、国内で相場の合わない仕事は中国を中心に外注されて成り立っています。
ただ、円安や中国の経済成長もあいまって、制作の国内回帰は必須と言われています。
業界全体の売上は伸び続け約3兆円ですが、そのうちアニメーション制作会社には10分の1の3000億円程度しか入らないそうです。
この構造も変えていく必要がありますが、制作を支えるためにB型事業所だからこそ出来る、業界への貢献に挑戦したいですね。
危機的な人材不足問題を抱えるアニメ業界へ、利用者さんの技術ややる気を繋いで制作に貢献出来たらと。
利用者さんも本物のアニメ制作に貢献出来たら嬉しいと思いますし、仕事の価値をより感じてくれるかも知れません。
アニメ業界の低単価・人材不足は深刻で、国内で相場の合わない仕事は中国を中心に外注されて成り立っています。
ただ、円安や中国の経済成長もあいまって、制作の国内回帰は必須と言われています。
業界全体の売上は伸び続け約3兆円ですが、そのうちアニメーション制作会社には10分の1の3000億円程度しか入らないそうです。
この構造も変えていく必要がありますが、制作を支えるためにB型事業所だからこそ出来る、業界への貢献に挑戦したいですね。
日本には面白いアニメが多いですもんね。
ここでクリエイターを取られてしまったら、勿体ない。是非頑張って欲しいです。
ここでクリエイターを取られてしまったら、勿体ない。是非頑張って欲しいです。
アニメ産業は過渡期が来ているので、変えていかなければいけないですね。
日本のアニメは世界中で多くの人に愛されていて、日本が誇るべき文化の1つだと思っています。
精神性の豊かさや自由な表現・精密な制作は日本人の得意分野なので残していきたいですね。
それを人の手で生み出しているクリエイターには尊敬しかありません。微力ながら少しでも貢献できれば嬉しいです。
日本のアニメは世界中で多くの人に愛されていて、日本が誇るべき文化の1つだと思っています。
精神性の豊かさや自由な表現・精密な制作は日本人の得意分野なので残していきたいですね。
それを人の手で生み出しているクリエイターには尊敬しかありません。微力ながら少しでも貢献できれば嬉しいです。
私もアニメや漫画が大好きなので、桑田さんの活動が業界に何か良い影響を与えることを願っています。
本日はお時間いただき有り難うございました!
本日はお時間いただき有り難うございました!
ありがとうございました!
今回の発見
- 職員(支援者)と利用者さんの間にフラットな関係を築き、
あえて普通に接することで利用者さんが自分の障害を意識せずに働けるようになる。 - 利用者さんが自分はクリエイティブで喜びを提供できる人間なんだと自信を持つきっかけにもなり、
地域にとってもお金ではない繋がりが出来る「ちょこクリ」という素敵な活動を行っている。 - 日本のアニメ産業は過渡期が来ていて、現場のアニメ制作に関してB型事業所こその貢献を考えている。
今回の記事いかがでしたでしょうか?
この記事を作成したスマートソーシャルでは、SES・システム開発を行っています。
システム開発に不慣れでプロジェクトの進め方が分からない、または依頼したものと違ったものが出来上がったという経験はないでしょうか?
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