2025年03月28日

数字でビジネスを最大化する「KPIマネジメント」の中尾隆一郎さんに迫る

ビジネスのプロフェッショナルに聞く!スマートソーシャルの【あなたの知らないビジネス世界探訪-vol.32-】

 
世の中にいるビジネスのプロフェッショナルに取材をして、あなたの知見を深める#ビジ探のコーナーです。
今回より、これまでのビジネス世界探訪をリニューアルして、更にパワーアップした内容でお届け!

リニューアル後初の#ビジ探は、中尾マネジメント研究所代表取締役社長の中尾隆一郎さんに取材を行いました。
中尾さんは現在、業績向上コンサルティング・講演・執筆等を行い企業の成長支援をしています。
主著である『最高の結果を出すKPIマネジメント』を読んだことのあるという方もいらっしゃるのではないでしょうか?

今回の取材では、KPIのお話や強い組織を作る為に必要なこと、中尾さんのプライベートまでも詳しく取材させていただきました。

中尾隆一郎 NAKAO RYUICHIRO中尾マネジメント研究所代表取締役社長。LIFULL、CaSy、LiNKXの社外取締役。リクルートに29年間勤務し、関連企業役員や社長を歴任後、2019年より現職。社外取締役も兼任。業績向上コンサルティング、講演、執筆等を行い、主著に『最高の結果を出すKPIマネジメント』がある。

 

 

自律自転できる人を作り幸せな組織を増やす

 

永岡

中尾さん、早速ですが現在行っているビジネスを教えてください

中尾さん

自律自転する人、組織を創るを目的として、中尾塾(経営者塾)や「KPIマネジメント」等の本の執筆、講演やワークショップなど行っております。

永岡

研修とはまた違うのでしょうか?

中尾さん

そうですね。
研修は、Off-JT(Off the Job Training)業務から離れての育成だと思っています。
私は、OJT(On the Job Training)業務を通しての育成をしているので、
研修のための育成ではなく、現在の実業務を支援しています。

永岡

なるほど、実業務の中での育成を行っているんですね!

中尾さん

更に、私がやっているのは、業績を挙げ続けることが出来るという意味で「自律自転する人・組織を創る」活動です。
そんな人が増えたら幸せな組織が増えるんです。

永岡

どうして幸せな組織が増えることに繋がるのでしょうか?

中尾さん

人は自分でやることを決められるときに幸せを感じます。
自律自転する人は、自分でやることを決めているので、幸せを感じます。組織は人で構成されているので、幸せな組織が増えるということです。

永岡

確かに、誰かに指示されてやる仕事より自分で選んで仕事をする時の方が楽しんで取り組めます!
そんな人や組織を増やす為に、具体的にはどんなことをしていますか?

中尾さん

実現する為に、以下の3つの方法を組み合わせて伝えています。
1.経営と現場をつなぐ経営管理:KPIマネジメント
2.自立自転する人・組織を作る:G-POP®マネジメント
3.組織間ナレッジマネジメントを促進する:TTPSマネジメント

特にG-POP®マネジメントは、まさに実業務を通じて成長する方法論なんです。

※G-POP®は、株式会社中尾マネジメント研究所の登録商標です。

永岡

KPIはただの数字目標ではなく、経営と現場を繋ぐという重要な意味があるんですね。
G-POP®とは一体何の略なのでしょうか?

中尾さん

Goal:ゴール
Pre:事前準備
On:実行
Post:振り返り

の英語頭文字を取ったもので、やっている仕事のゴールを意識する考え方の事です。
そこを意識しながら行動すると、自律自転が出来るようになります。

永岡

なるほど!最終目的を意識しながら動いた方が、ゴールに早く届きそうです。

 

強い組織を作るのに大切な事とは

 

永岡

社内社外どちらの取締役もご経験されている中尾さんですが、中尾さんが思う”良い”組織を作るのに必要な要素は何だと思いますか?

中尾さん

先ほどのセクションでお話した箇所と被りますが、やはりこの3つだと思います。
・上下(経営―現場)のコミュニケーションを円滑にする:KPIマネジメント
・横(組織間)のコミュニケーションを円滑にする:TTPSマネジメント
・現場を自律自転するようにする:G-POPマネジメント

永岡

それぞれ組織間のコミュニケーションが出来ている事と、現場が自分たちで回すことが出来る組織は強いんですね。

リクルートテクノロジーズ時代にはIT人材の早期活躍・低離職を実現されたと拝見いたしましたが、
社内体制や採用段階の工夫はありましたか?

中尾さん

1.全体の組織、2.グループ人数、3.未来の組織図作成の3つで工夫を行いました。

まず、全体の組織では、主に職種別の組織にして、職種のトップエンジニアをIT役員にすることで、
「優秀な〇〇さんがいる会社なら話を聞いてみたいな」という形で、採用にも役立ちました。
エンジニア採用には役職や報酬も大事ですが、本当の優秀なエンジニアは誰と一緒に働けるかを重視します。

永岡

へぇ〜「誰と一緒に働けるか」を見るんですね!

中尾さん

そうなんです。あとは、やりがいを感じられる環境をいかに用意できるかですね。
次に、グループの人数は10人以下のグループにして、それぞれのグループマネージャー(以下、GM)に組織の決定権を委譲し、素早く判断し動けるような組織構造を作る事で、GMもメンバーもストレスを軽減しました。

永岡

少人数のグループだと管理する側もしやすくて良いですね!

中尾さん

そうですね。少人数組織にすることで、メンバーとGMとの関係の質を高めることもできました

永岡

GMに権限を委譲されたとの事ですが、どの範囲まで決定権を委譲していたのでしょうか?

中尾さん

決められた予算額の中ではありますが、予算の使用についても、GMの承認のみで上司へは報告のみで良いという具合に判断を任せていました。

永岡

予算を使用するのもOKとは驚きです!
通常であれば、予算を確保するのにも時間がかかる所、GMの承認のみなら現場もすぐ動けそうですね。

中尾さん

最後に、未来の組織図の作成では、プロジェクトマネージャー(以下、PM)と、GMの役割分離をし、1年半後の組織図を作ることで、未来のマネージャーの採用や育成ができるよう可視化しました。

永岡

PMとGMの役割はどう分けたのでしょうか?

中尾さん

GMはメンバーのキャリアのみを、PMは業務に関してのみという風に分けていました。エンジニアは、現場で最新のテクノロジーに触れ続けたいので管理職になりたがらないという現状があります。なかなか役職につきたがらない訳です。
そこで役割を分けて、マネジメントスキルがあるGMを育成する為にも中尾塾を設置してGMを育成していきました。
こうすることで、メンバーのやりがいは高まり、マネージャーとメンバー全員のストレスの最小化が実現できました。

永岡

役割を分けることで、マネジャーがやることを明確にしたのですね。

中尾さん

日本では、マネジャーをしながらプレイヤーとして活躍する方「プレイングマネージャー」が多くいます。マネジメント方法を習っていないのに、マネージャーにならなければいけなくて困ったという方も多いです。
日本のマネージャーの9割がプレイングマネージャーと言われていて、そんな9割の方に向けた本『成果を上げるプレイングマネジャーは「これ」をやらない』も執筆しました。

永岡

プレイヤーをしながらマネジメントをするのって大変ですよね。

中尾さん

プレイングの時間が多く、マネジメントをする時間がない方におすすめの本ですね。プレイングマネージャーは、上と下に板挟みになっているポジションでもあるので、勇気を持って「やることを絞る」というのが大事です。

永岡

ポジションが上がることによって、管理しなければいけない事、それに伴って学ばなければいけない事も増えてきますよね。

中尾さん

そうですね。日本では、年齢が上がるにつれて仕事に関する自己学習時間が減っていくと言われています。
学ばないといけない事は増えていくのに、インプットが少なくなるんです。
この機会に、是非この本を手にとって参考にしていただければ嬉しいです。

永岡

採用の体制作りに関しては、どんな工夫を行っていましたか?

中尾さん

職種別の組織にすることで、非エンジニアの採用担当では判別できないエンジニアの力を判別できるようにしました。
例えば、エンジニアを採用する際は、エンジニア部門の方が面接する等です。

永岡

専門性のある職業の採用は、専門の人に任せるという事ですね!
確かに、エンジニアのような専門的な技術は、人事にとっては分からない事もあるでしょうし、エンジニアが採用に入った方が良い人材を見抜くことが出来そうです。

中尾さん

そうなんです。コミュニケーション能力はあるけれど技術力が足りない人材と、コミュニケーションは苦手だけど技術力のある人材であれば、後者を選んでいました。

永岡

へぇ~!人事のみが面接を担当してしまうと、前者を選んでしまう可能性がありますもんね。そうやって、技術力を重視する組織を作っていったんですね。優秀な方に活躍してもらう体制づくり、参考になります。

組織体制を整えたりと色々と動いていく中で、中尾さん自体はどんな組織作りを意識していましたか?

中尾さん

そもそも、売り上げは結果だと思うんですよ。無理やり営業しないと成り立たない組織や、どこかの会社が全体売り上げの10%以上を占めたりと、そういった組織にならないように意識しました。

働くメンバーも一緒で、(辞める時のリスク回避で)特定の人だけに依存しないようにしたり、固定費を変動費にしたり、長期的な契約ではなく短期的な契約にするなどの組織作りはもちろんですが、私自身が動くのではなく、やはり組織自体が「自律・自転」するように意識しました。

永岡

メンバー単位から組織単位で「自律自転」することが重要なんですね。

 

KPIを絞る場合は、不確かでインパクトが強い箇所を選べ

 

永岡

中尾さんの著書『最高の結果を出すKPIマネジメント』を参考に、KPIを立ててみたのですが、
設定した目標に対してのアクション(CSF)を1つに絞るのが難しい場合、どこを基準に絞るべきなのでしょうか?

中尾さん

理想状態とのGAP≒伸びしろが大きくて、どうして良いかが不確かな箇所を基準に見てみることがコツですかね。

永岡

どうしていいか不確かな箇所、でしょうか?

中尾さん

そうです。重要度(KGIへのインパクト)と不確かさ(何をすれば良いか分かっているかどうか)の優先度順で決めてください。
そこに経営資源を集中投下して、1つずつできる限り短時間で解決していくと良いです。

永岡

1つずつ、弱い部分を強くしていくという考え方ですね!勉強になります。

永岡

プライベートなお話になりますが、中尾さんの人生においてのゴールやKPIはありますか?

中尾さん

「良いマネジメント」を必要としていて習得したいと思っている世の中の役に立っている組織・人に向けて、ファシリテーションとプチ(簡易な)コンサルティングで実践/活用出来るようにすることです。

永岡

良いですね!何だか、ただ困っている人の問題を解決させるだけでなく、困っている人が今後自分で解決が出来るように情報や知見を教えて助けるヒーローみたいです。

中尾さんは、日々趣味やお仕事でお忙しいと存じますが、どんなことに目を向けて日々生活をしているのでしょうか?

中尾さん

ワークライフシナジーなので、仕事とプライベートはあまり切り分けていなくて、私は幸せを「やりたい事をやりたい時にやりたい人とできる」と置いています。特に、楽しそうな場所や人、綺麗な絵や食事・音楽なんかに目を向けて生活をしています。

永岡

へぇ~!素敵です✨どんな作品を鑑賞しますか?

中尾さん

最近だと上野にある美術館でモネ展を見てきました。絵画の中でも、モネの作品は特に好きですね。
フランスにはこれまで5〜6回訪れており、美術館でモネの作品を見ることが好きです。
フランスのルーブル美術館と、セーヌ川の同じ岸側にあるオランジェ美術館には、モネの作品が多く展示されていて、モネの「睡蓮」が壁四面を埋め尽くす部屋が2つあります。美術館に行った際、その部屋にちょうど誰もいなかったので、部屋の中央にある椅子に座り、四方を囲む「睡蓮」をゆっくりと眺めました。その瞬間、とても贅沢な気持ちになりましたね。

永岡

フランスに5、6回行くとは凄いですね!絵画や美術に触れるのが本当に好きだと伝わってきます。

中尾さん

そうですね、こうした美しいものに触れる時間がとても好きです。

永岡

今回の取材を通して、お仕事面への熱い想いや、あまり聞けない中尾さんのプライベートの面まで聞けて光栄でした!ありがとうございました。

中尾さん

ありがとうございました。

今回の発見

  1. 3つ「1.全体の組織、2.グループの人数、3.未来の組織図の作成」を工夫し、自律自転する組織へ
  2. プレイングマネージャーは勇気を持ってやることを「やめる」「絞る」「見直す」
  3. KPIを設定する方法は「インパクトが大きいけれど、どうしてよいかが不確かな箇所」を選ぶ

今回の記事いかがでしたでしょうか?

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※この記事は、AIのスペシャリスト國本知里さんの協力を元に、
スマートソーシャルが開発したインタビュー生成AIサービスを利用して85%をAIで作成しています。
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